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『ホットケーキとスイーツ天使』によせて・・・【ホットケーキの香り】

ハイ(・Д・)ノ
いつもの小説ブログ「DOOR」
limeさんの描かれたイラストを
拉致ってきてお話書いちゃいますたお~~ヽ(´∀`)ノ
今回のは
(イラスト)ホットケーキとスイーツ天使から
天使ちゃんのイラストを
「お~もちかえり~~~♪」

もー悪びれないもんねヽ(≧∀≦)ノ
常習犯でーーーつ☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
limeさ~~~~んヽ(´∀`)ノ
毎度どうもありがとう~(ノ)’∀`(ヾ)

ではでは~~~o(^▽^)o


☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆
【ホットケーキの香り】

甘い・・・甘い匂いがする・・・・・・
あれ?俺・・・まだ工場に居るんだっけか?
いや、ちがう・・・・・
これは・・・かあさんの焼いたホットケーキの匂いだ。
かあさん・・・帰って来てくれたのか?

寝ぼけた頭で考えたことは夢と変わらず
どこか辻褄が合わず・・・・・
俺は再び眠りの世界に埋没した。

あれから、どれくらい寝ただろうか・・・・・
目を擦りながら、ゆっくり起き上がると
まだ部屋には微かにホットケーキと溶けたバター
そしてメープルシロップの甘い香り・・・

昨日の夜勤はひどい有様だった。
機械が故障して納期に間に合わないと
てんやわんやの大騒ぎ。
やっと事態が収拾して仕事が終わったのは退社時間をとうに過ぎていた。
今日が丸一日休みで本当に助かった。

それにしても
この香りは・・・気のせいにしてはリアルすぎる。

台所に行ってみるとテーブルの上に白い皿と置手紙。
『おにいちゃんへ
今日はお母さんの命日だから
ホットケーキを焼いておいたよ。
私は先にお墓に行くけどお兄ちゃんも食べたら
お墓に行ってあげてね。』

そうか・・・・・
そうだったな。

ホットケーキは忙しい母の唯一の得意料理で
俺も妹も大好きだった。
たとえ、それがホットケーキMIXを
ただ焼いただけと云う誰にでも作れるものだったとしても
あれは俺たち兄妹にとって大切なおふくろの味だ。

父が早くに亡くなり女手ひとつで俺と妹の瑠美を育ててくれていた母は
昼も夜もなく働いて働いて
俺が高校3年の時、仕事中に倒れてあっけなく亡くなった。
瑠美はまだ小学生で
頼る親戚も伝手も乏しかった俺は
妹を食べさせるために高卒で工場に勤めるようになった。
今では小学生だった瑠美も高校生になり
俺は頑張った甲斐があって
工場でも責任のある立場に置かれるようになっていた。

「ホットケーキか・・・・・」
瑠美の置手紙を読みながら皿の上を見る。

「あれ?」
皿の上には何も乗っていない。
「おかしいな?まだフライパンの上か?」
そんなおかしなホットケーキの供し方があるとも思わなかったが
確かに”焼いておいた”と書いてあるのに
白い皿だけが寂しげに冷えているのだから
ついつい、そんなことも考えてしまう。

フライパンが置いてあるコンロに近寄ろうとすると
床に白い何かが落ちているのが目に入った。
小鳥??人形??

かがんでみると
それは手のひらに収まるような
小さな羽の生えた人形のようだった。

「瑠美のかな?」

「高校生にもなってお人形さん遊びとか、子供か!!
こんなところに落としておいて・・・
仕方ないなあ~~。踏んじゃうトコだったよ。」

腰をかがめて
落ちているものを拾おうと手を伸ばすと・・・

目の錯覚だろうか。
小さな人形が動いたような気がした。
とっさに手を引っ込める。

今のは本当に動いたのか
また動くだろうか・・・・・・
そういう、音に反応するオモチャかな?
俺の声に反応したのか?

もう一度しゃべってみる。

「お人形さん、おまえ
瑠美の?」

動いた!!
そして、微かな声・・・・・
「た・すけ・て・・・・・」

「え?」

「助けて!!!!!!!」

動いてしゃべる人形・・・・
最近のオモチャって良く出来てるなあ~
ビックリして見ていると
更に、それがしゃべった。

「もおおおおおおお!!
助けてって言ってるでしょ!!!
このボンクラ!!」
耳を劈くような金切り声。

に聞こえた。

「えええええええーーー?!!」

「早く洗ってよ!羽も髪もべたべたで
飛べなくなっちゃったのよ!」

その小さなものが喚いている。

俺は、ただただその小さな人形が
泣き喚くのを呆然と見守っていたが・・・
確かに、なにかべたついている様だ。

意を決して
拾い上げると
それは小さな天使。
いや天使型の動く人形??

まじまじと眺めると
それはこちらに目を向けて
更にしゃべってきた。

「ねえ、助けてって言ったのは確かにあたしだけど
あんまり見つめないでくれる?
あたし、裸なのよ??」

思わず取り落としそうになった。

「あ!あぶ!あぶないじゃないの!!」
俺の親指にしがみついて
それはまた喚き散らした。
「ちょっとーー!!
さっさとお湯掛けてよ!!
それとせっけんとシャンプー!!!」

俺は言われるままに流しに行き
ボウルに頃合のお湯を入れ、彼女をそこに入れると
風呂場にシャンプーとボディソープを取りに行った。

きっと、これは夢なんだ。
俺、まだ寝てるんだな・・・・・・
変な夢。

台所に戻ってみると
小さな天使は気持ちよさそうに羽を漉いていた。
「持ってきた?
シャンプー、少しくれる??」
言われるままにシャンプーをほんの数滴ほど
彼女の小さな手のひらに落としてやった。
「ありがとう。」
まあ、夢ならこんな事があってもおかしくは無いか。
ちょっと面白い夢だからいっそのこと楽しんでやろう。

羽と髪を洗を洗い終えると
更にボディソープを要求してきたので
それも数滴手のひらに落としてやる。
「あんまり見ないでよね!」

「あ、ごめん。」
まあ、夢だけど、あり得ない小さな女性だけど
女性の入浴を覗くのは確かに不届きだろう。
目をそらしていると
「新しいお湯出して!!」

「ハイハイ。」

「ハイは1回ね!!」

小うるさいやつだな~~~
まるで瑠美みたいだ。

新しいお湯を掛けてやると
すっかり綺麗になった小さな天使は言った。
「ありがとう!助かったわ!!」

「それと、ホットケーキごちそう様!!」

「え?」

「ごめんなさいね~~~
あまりに美味しかったものだから
ついつい全部食べちゃった。」
limeさんのスイーツ天使ちゃん
「あたし、甘いものに目が無いのよね!
でさ、気づいたらシロップやバターで体も羽も
べたべたじゃない??
上手く飛べなくて床に不時着しちゃったのよ。」

「はあ。」

「タオル!!」

「ああ、ハイ。」
俺は箪笥の引き出しから瑠美のハンドタオルを出すと
甘いもの好きな天使に渡してやった。

体を拭き終わった彼女はいつの間にか
薄い衣を纏っていて
「ああ、さっぱりした。」

「ありがとう!!それじゃね!!
あんまり頑張りすぎるんじゃないわよ!」

そう言い残すと、あっという間に視界から居なくなった。
後には小さな虹。

それも少しずつ色が薄れて消えていった・・・・・

「俺、やっぱり疲れてるのかな。」

きっと、瑠美が焼いてくれたホットケーキは
自分でも気づかないうちに
俺が食べてしまったのだろう。

いつまでも覚めない夢だったけど
今は当たり前のものしか目に映らない。
なぜそうなったのか
辻褄だけは今しがたあったことと合う
白い皿と置手紙とボウルに残ったお湯と
持ってきたシャンプーとボディソープ
それと少しだけ湿ったハンドタオル。

俺はそれらのものを全て片付けると
お袋の墓参りに行った。
瑠美がやっておいてくれたのだろう
お墓は綺麗に掃除され
お袋が好きだったピンクのチューリップが
花挿しに1本ずつ。
「かあさん、さっき小さな天使に逢ったよ。
あれ、かあさんが姿を変えて来てくれたんだよな?
かあさんもホットケーキ大好きだったもんな。
瑠美もおかげで
俺のためにホットケーキが焼けるくらい育ってくれたよ。
来てくれてありがとう・・・」

そう、きっとあれは母なのだ。
思い出せばあれはお袋に、瑠美に似ていたような気がする。
俺は、きっと働きすぎなんだろうから
少し休む事も覚えよう。
瑠美を一人きりにする訳にいかないからな。

翌日はまた仕事だった。
俺は工場でコンビニで売られるロールケーキやら
ティラミスやらを作る仕事に従事していた。

ラインに流れてくるスイーツたちに目を凝らす。

「あれ?!」

ケーキがよどみなく流れていく中に
一箇所だけ不自然な空間が・・・

「また、おまえか?!!」

「だって、あたし
甘いものに目が無いんだもの。」
クリームだらけの小さな天使は
いたずらっぽく目を細めて
にっこりと笑った。

《おしまい?》

☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆

現場からは以上でーーーすヽ(´∀`)ノ
どうもありがとうございました~~~ヽ(≧∀≦)ノ


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『犬と男の子』によせて・・・【ぼくのいぬ】

面白くも珠玉の小説と素敵なイラストのブログ
御馴染み小説ブログ「DOOR」
のlimeさんのイラストを
またまたお持ち帰りしてしまいますた(^0^;;)\
(イラスト)犬と男の子でつ!!!
でもって~~~~
えっと~~~(^0^;)\
limeさーーーん!!また書いちゃいましたーーー!!!
お持ち帰りしちゃって、すみませ~~~ん(≧▽≦;)\
でも、イラストを見てたら浮かんじゃったんですもん!!
だからlimeさんの所為ですからねーーー!!!!!
いや、ほんとすみません~~
よろしかったら、読んで下さると嬉しいでっす(^0^;)\


それでは・・・・・
☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆

【ぼくのいぬ】

本当は、ぼく・・・・・
小さい仔犬が良かった。
ぼくより、うんと小さい可愛い仔犬・・・・・・・

でも、お父さんが言ったんだ。
「かわいそうなコリーが居るんだよ。
お父さんの友達の知り合いの
高齢の御夫婦に子供の様に可愛がられていたんだけど
ご夫婦が相次いで亡くなられてしまって
ひとりぼっちになってしまった犬なんだよ。
おまえは仔犬が欲しいって言ってたけど
大きい犬がいきなり来たのでは嫌かな?」

ぼく、本当は嫌だった。
でも・・・・・
ひとりぼっちなのは・・・・・・・・

ぼくは「いいよ。」と、ひとこと言った・・・

次の日曜日、お父さんは朝から出かけていて居なかった。


お昼過ぎにお母さんにお父さんから電話がかかってきて・・・
「あのね、わんちゃん
今から来るって!!楽しみね~~~」
お母さんは嬉しそうに言ったけど
ぼくは憂鬱だった。

大きな犬だなんて
ちょっと怖いし、きっと仲良くなんて出来ない。
やっぱり、ぼくは
ぼくの弟みたいな
ぼくより小さな仔犬が欲しかったんだ。

ピンポーーン!!
門のチャイムが鳴ったので
お母さんがインターホンに出るとお父さんだった。
お母さんとぼくは庭に出た。

そこには
大きな
きっと立ち上がったら
ぼくより、ずっと大きな
とても毛の長い
優しい目をしたコリーがいた・・・・・

大きいなあ~~
でも

こわくは無いや。
limeさんの少年とコリー
お父さんが、お母さんに何か話してる。

ぼくとコリーは、ふたりきりで見つめあった。

えっと・・・・・
撫でても大丈夫かな??
ぼくがそう思ったら
コリーが
『どうぞ、撫でてください。撫でてくれたら
嬉しいです。』って顔をしたような気がしたから
そっと手を伸ばして
その毛をさわってみた。

コリーはフサフサで
そして、とても温かかった・・・・・・

お父さんとお母さんがぼくたちのところに来た。
「どうだ?
仲良くなれたかい??
この子の名前はね、リッキーっていうんだ。
呼んでごらん??」

「リッキー」
リッキーは嬉しそうに尻尾を振りながら
ぼくの顔をぺろんと舐めた。

「くすぐったいよ~~!!リッキー!!」

「ほおら!心配すること無いだろう??
もう仲良しだよ。」
お父さんがお母さんに言ってる。
「そうねえ~~良かったわ~~!!」
お母さんも嬉しそうだ。

当たり前だよね!!
ぼくたちは、最初の最初に見つめあったときから
もう家族だったんだもの。

でも・・・・・リッキーの方がぼくよりお兄さんかもしれないね。

良いんだ。
弟でもお兄さんでも。

この日、ぼくにかけがえの無い兄弟が出来た。

《おしまい》

☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆

きゃーーーーー(/∀\;)
limeさーーーん!!!すすすすすすみませーーーん!!!


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オリキャラのオフ会『出逢ったことが奇跡。そして、また逢おう』

おはこんばんちわ!みなさん!!
突然でつが・・・・・
コーヒーにスプーン一杯のミステリーを
の大海彩洋さんが企画された
オリキャラのオフ会
【オリキャラのオフ会】また一緒に遊ぼうにゃ~!
(↑小説ブログのみなさんが
ご自身の小説のオリジナルキャラクターを持ち寄って
みんなでクロスオーバーし合うというシュテキな企画でつ!)
みなさんは
オリジナル小説の登場人物で参加されるのに
ひょんなことから
私だけ、書かなくても良いから本人参加で。
と、家の犬2匹と共に参加させていただくこととなりますた(^0^;)\

みなさんは小説を書かれるけど
私だけは書かなくて良し!との大海さんのお墨付きを頂けたので
一人だけ、暢気に
みなさんの作品を楽しませていただいておりますて・・・

なにしろ、みなさん
めっちゃ面白い作品を生み出され続けている
すんごい小説ブロガーさんたちですから
この、複雑に絡み合ったお話を
丁寧に!かつ大胆にお料理して楽しく素敵なお話に仕上げてらして
とても素晴らしいコラボレーションが実現されているわけなんでつが・・・

さて、困った・・・・・・

当初・・・・・
私なんてね~~~
大海さんが、あんな風におっしゃってたけど
もともと小説の登場人物でもないし
きっと、ほんのちょこっと話の端っこに
”料理してた。”程度の起用やろーー!チッチキチー
と!
思い込んでいたんでつね・・・・・

そしたら!!!
マーーーーーーーー・・・・・・・・・・
思いがけない”かじぺた”重用!!!

嬉しいやら、恥ずかしいやら(*/ω\*)
本人が穴掘ってこもった挙句
誰かが裸踊りしても
出てこられないくらいの
イヤ~~ン\(^0^)/まいっちんぐ~~!な大活躍!!!!!!


さすがに、これは何にもしないのは
大海さんや、みなさんに失礼すぎる・・・・・・

ということで
超後出しジャンケンでつが
みなさんの作品を
(皆さんの素晴らしい作品は
大海さんがリンクしてくださってますので
前述のリンク
【オリキャラのオフ会】また一緒に遊ぼうにゃ~!
に飛んでから読みに行って下さいね~!!)
踏まえて
limeさんのイラストをお持ち帰りさせていただき
イラストの力をお借りして
ちょこっと書いてみました(^0^;)\

まーーーー
ダメダメで申し訳ないのでつが
これもケジメかなあ~~と
岩戸の中に隠れながら書きましたので
よろしければ読んでみてくださいまし~~(^0^;)\

あと、ごめんなさい~~m(;∀;)m
大海さーーーん!!!
なんか、どうしても道に迷いたくなってしまったし
(↑やっぱり、道に迷うのは方向音痴ではなくて趣味?)
イソポにも逢いたかったので
私のお話中ではお迎えに来てもらわなかったことになってます(+Д+;)\
せっかくお迎えに来ていただいたのに
すっぽかしちゃって、すみません!!!
本当にごめんなさいでsu~~~m(TДT)m
↑詩人さん風に言ってみますた!!!
(反省してないな?!こりゃ!!!)
これも、パラレルワールドの一種として
見逃してくださいまし~~m(^Д^;)m

しょんでは!!ランキングバナーに続いて
本編をどうぞ!!!

※まだ作品が全部は出揃ってないようですので
こっそり追記するかもしれません(笑)

超長くなっちゃったので、
ランキングバナー、ここにも貼っておきますね~(^∀^;;)\
よろしかったら、押してやってくだちゃり!!

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wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

『出逢ったことが奇跡。そして、また逢おう』

オリキャラのオフ会 limeさんが撮った(描いた)写真

ここに1枚の写真がある。
初めての北海道で初めて出逢った仲間たちと
牧場のイベントに参加した
ひと夏の思い出の写真だ・・・・・・・

参加したと言っても私は料理の手伝いに行っただけで
このチラシを下に集まった
牧場イベントのチラシ
みんなとは少々毛色が違っていたけど・・・・・

知人の大海さんを介して
牧場主の御夫婦、長一郎さんと奏重さんに声をかけられたときは、
ちょっと参加を悩んだ。
大体が稀代の方向音痴なのに一人で辿り着けるかどうか

不安しかない・・・・・

だけど、
北海道の美味しい食材を買い放題!!!
それを料理し放題!!!
そして、食べ放題!!!

だということなので、それは参加しないと
一生、後悔する!!!
と参加を決めた。要するに食い気のみ!!!

まあ、きっといつでもなんとか帳尻あわせで無事なので
今回も何とかなるでしょ!!!

もともと北海道には行ってみたかったし
その牧場には馬が居て
みんなは、その馬たちを世話するために来ると言うし
花火も特等席で見られて盆踊りも踊れるなんて
夢みたいな企画じゃない??

一人旅は、やっぱり・・・やっぱり
不安だったけど不安だらけだったけど不安しかなかったけど!!

なんとか相川厩舎に着くことが出来た。

まあ・・・・・
実を言うと、案の定・・・・・
バスの停留所の降りる場所を間違えて
(『山田家前』の停留所で降りたのが間違いだったなあ・・)
ちょっと道に迷いかけたんだけど
というか、本当は豪快に迷った・・・
もう、いい加減自分が嫌になるなあ~~と思うけれど
仕方ない、稀代の方向音痴なんだもの。
右も左も分からない、見渡す限りが大地と
とうきび畑の北海道の道・・・・・・・

ああ~~~
札幌までお迎えに来てくださるというお話もあったのに
何で、あんなに不安だらけなのに
断っちゃったんだろう・・・・・・

ちょっと冒険してみたかった。

なんて思っちゃって、毎回毎回同じ轍を踏むのに。

ついに、とうきび畑に囲まれた十字路に差し掛かり途方にくれた。
はあ~・・・・・・もう、ここで座ってようかな。
いつか誰かが拾ってくれるかもしれないし。
でも、拾ってくれなかったらどうしよう・・・・・
一生、相川厩舎に着けないかもしれない。
携帯は、さっき見たらはじめての北海道が嬉しくて
ツイートし過ぎたせいで完全にバッテリーが切れていたし・・・
ああ、私ったら本当に間抜け・・・・・
いい歳して泣きそうだ。

そのときだった。
下の方、そう・・・とうきび畑の間
土と茎との隙間あたりから
かすかな声が聞こえてきたのだ。

「コッチ・・・」
え?!!
突然のことに右往左往!行きつ戻りつしたら
それに合わせるように、また声がした・・・

「アッチアッチ!!
ソウジャナイ、ソウ!ソッチ!マッスグ!!」

覗いて見たけれど、誰も居ない・・・・
だけど、確かに声は聞こえた。

コロボックルかもしれない。

ふきの葉の下の小さな人・・・・・・・
子供の頃から、いつか見てみたいと
あこがれていたけれど、ついぞ見ることが無いまま
大人といわれる歳になってしまった。

ついに見られるのかも・・・・・
自分が道に迷っていたことなど忘れてコロボックルの姿を探した。

だけど、覗き込むと声は消えてしまう。
覗き込むのをやめると、また声が聞こえてくる。

あ・・・私・・・・道に迷ってたんだっけ・・・

迷って困ってたことをやっと思い出して
素直に声に従うことにした。
おぼれるものは藁をもつかむ。
このまま牧場に着かなかったら大変だ。
あ、ごめん。藁じゃ声の主に失礼だ・・・

とうきびの葉が、かすかにかさかさ言う
「ソウソウ!アッチアッチ!!」
声が、かさかさと一緒に聞こえてくる・・・・・

やっぱり、そこに居るんだな。
「ありがとうね~~!!実は本当に困ってたんだ!!!
助かるよ~~!!!」
語りかけてみた。
返事は無かったけれど、なぜか何にも無い空から
小さなどんぐりがポトンと落ちてきた。
ミズナラのどんぐりだ。
それを拾って、声と、かさかさを頼りに歩いた。

30分ほども歩いただろうか。
目の前に相川厩舎の看板!!!
「着いたーーーーー!!!」
まあ、いつもそうなんだが
自分が間抜けなばかりに招いたピンチを
周りに居る、誰か・・・
それは見知っている家族でも友人でも
またはふきの葉の下の小さな人・・・・・
そんな人々のおかげで何とか切り抜けられている。

いつも、思ってる。
周りの方々の温かい思いやりの気持ちに生かされてるんだなあ・・・・・・
って・・・
そんな温かい思いやりに出逢いたくて
無意識のうちに何度迷っても懲りずに
過ちを繰り返しちゃうのかも!だけど・・・

「どうもありがとう!!着いたよ!!!
ねえ、私はかじぺたって言うんだけど
あなたの名前だけでも教えてくれないかな?」

風に乗って
「イソポ・・・・・・」
とかすかに聞こえてきた。
アイヌ語でウサギという意味だ。
そっか、うさぎ・・・・・可愛い名前だ。

「ありがとう!イソポ!!!
どんぐりもありがとうね!!!」

かさかさ云う、とうきびの葉擦れの音が
どんどん遠ざかった行った・・・・・

うおおおおお!!!
コロボックルに逢っちゃった!!!!!!

やっぱり北海道ってすごい!!!

着いたら、家の犬たちも無事に到着してた。
イギリス王室の犬だからと
エドワード1世とアーサーという
ちょっと笑える名をつけてしまった
ウェルシュコーギー・ペンブローク・・・・・
犬もぜひ連れてきて欲しいということだったので
頼んで先に送り込んでおいたのだ。

エドワード1世は「ああ、来たんですね。」という反応。
でも、ちょっとうれしそう??
いや、嬉しがってくれないと困りますよね?
一応、あなた家のワンコなんですから・・・・・・
アーサーは、まあ思ったとおり。
そおりゃあもう、思いっきり飛びついていて
「なにやってたんだよ??なにやってたんだよ??
まってたんだぞ!!!もう!ばかばか!!
大好きだぜーーーーーー!!!」
アーーーサーーーー!!!
前足のつめが痛いって!!もーーー・・・・・
でも、二匹とも可愛いなあ!!
親ばかですみません・・・

ワンコは牧場の牧用犬たちに家の犬のほか、
ポチというちょっと不思議な雰囲気をかもし出している
とてもかしこい柴の子が居た。
なんか魔法でも使いそうだ。

それにマコトというニャンコも・・・・・・
この子は飼い主が南米に出張で
ジャングルに連れて行くわけにも行かない。と預けられた子。
やんちゃで、ものすごく可愛い茶トラちゃんなんだけど
なんか色々知ってそうな不思議な目をしている。
透き通ったエメラルドとブラウンの綺麗なオッドアイ。

オッドアイは知ってはいても
なかなか目にする機会はないから珍しいと思ったけど
なんと!この後レイモンドさんと真君という
人間のオッドアイの二人とも逢う事になるのだから驚いた。
つくづく、すごい人たちがこの牧場に集まったものだ。

そうそう!!
なんとなく、もう1匹ネコが居たような居なかったような・・・
た~まや~!!か~ぎや~!!
た~まや~~!!た~まや~~~・・・・・
ひょっとしたらポチ君が魔法で
和歌山の、たま駅長さんを呼んだのかもしれないね。


それからは、ま~~
色々あった!!色々色々色々あった!!!

写真的に順番に言うと
私、かじぺたは写真の一番左上端で
隣は、
まずは詩人さん、アルビノの白い髪がとても美しい。
カニがとにかく大好物で
私が料理したカニにもむしゃぶりついていた。
竪琴を抱えた麗人がカニにむしゃぶりつく姿は、なんとも素敵だった!!
色気と食い気の共存は最高の眼福だ!!

リーザさんは大柄な美しい女性で剣術をするらしい。
シンプルだけど綺麗な真鍮の指輪を大事にしている
 
レイモンドさんも綺麗なオッドアイで
しゃべる翻訳ペンダントを持っている。

ここまでは海外?からご参加の3人組、
おかしなTシャツ着てたりしたけど
なんとなくRPGのパーティーみたいな風情・・・
でも、そういやフィッシャーマンズワーフで
待ち合わせしたときは
なぜかウィリアム・テルのあの有名なりんごのシーン?を
弓矢ではなくてナイフで実演していたり
詩人さんの竪琴にあわせて踊ったり・・・
ええと・・・旅のサーカス団???
いや、そんなわけないか・・・・・・
この翻訳ペンダントを、もう!ネコのマコトがじゃれてじゃれて
・・・・・・
ちょっと、面白かった。ごめんなさい(笑)

そんな三人のお隣、ロマンスグレーの一太郎さんは
明るいけれど何か影を背負った青年、孫の成太郎さんを連れて
旧知の牧場主、長一郎さんを訪ねてきていた。
京の宮大工でもあり太鼓の名手でもあったので
盆踊りのやぐらを立てたり本番でも太鼓を叩いたりの大活躍だった。
成太郎さんは馬の世話も熱心にしていたが
サザンクロスと成太郎、ナギとミツル
この旅でなにか得たものでもあったのだろうか
最後には、すこし彼の影がぬぐわれているように見えた。

この写真に写っているのは成太郎さんと
似ていない双子の兄弟ナギちゃんとミツル君。
お馬さんはサザンクロス。
将来有望な競走馬で額のサザンクロスがトレードマーク。
北海道で南で見られる南十字星を額に持ち
名を冠するなんて、しゃれている。とても可愛い。
まあ、私の歳からしたら双子なんかもう、
二人とも、頭をわしゃわしゃたくなるほど
めちゃめちゃ可愛いし
成太郎くんも、
私にとってはまだまだ可愛く見えるお年頃・・・

上段、一番右端は幸生君、
魔法を使いそうなワンコ、ポチ君の飼い主さんだ。
人懐っこい少年であちらこちらで可愛がられていた。

中段、向かって左端、私から見てすぐ下の正志さんは
すぐ下、下段左端の一緒に来ていた看護師の千絵さんに
花火大会の夜に、なんと!プロポーズ!!!
千絵さんは、もちろん
「ふつつか者ですが、どうぞよろしくお願いします」と
控えめながらもしっかりとプロポーズを受けていた。
その直後に特大花火が夜空に満開の花を咲かせ
まるで二人を祝福しているかのようだったっけ。


中段の左から二番目の真君もオッドアイ。
実は、生まれたまんまの姿をてらいもなくご披露してくれたので
ついつい、そんなものかなあ~~的な感じで
見ちゃった!!!
これも、また眼福!!!眼福とか・・・いい加減年寄りくさいね。
ナウでおニューなヤングは、
そんな言葉使わないよね~~!!一太郎さん!!!

そして、真君のお隣二人
萌衣ちゃんと享志君も真君と一緒に来たんだそうだ。
なんとなくハリポタトリオとでも呼びたくなるような3人組で
3人とも、話すことが不思議。
どうも、過去の、しかもパラレルワールドから
迷い込んできたようで・・・・
まあ、王様も居るし竪琴持ってる詩人さんも居るくらいなので
そんなのは、まあたいした問題ではないのかな??

彼は牧場主、相川ご夫妻のお孫さんなのか、そうではないのか・・・
ご夫婦に似ているような気もしたし
似ていなかったような気もしたし・・・・・
でも太鼓の、こちらは本当に祖父と孫の一太郎さんと成太郎さんに
長一郎さんと真君の三味線で唄う民謡歌手でもある奏重さん・・・
五人による演奏と唄の掛け合いは
何か、血のような・・・そういう繋がりを感じさせる
素晴らしい奇跡の時間だった・・・・
たとえ違う次元の世界に住んでいて生死さえも違っていても
私たちにはどこかで繋がってる。
私の今の私と同じ歳で亡くなった父も、
きっと違う次元のどこかで元気に暮らしてくれてる。 
どこかで笑ってくれてる・・・
そう思ったら、心底嬉しい気持ちになれた。 
本当にありがとう・・・・・・・・
 

そして、さっきの写真でも写ってた
似てない双子の中学生兄弟、ナギちゃんとミツル君。
ナギちゃんは女の子と見まがうほどの美しい男の子で
来たとたんに私と角でぶつかった子だ。
小さくて可愛らしくて・・・
ぶつかったときは
なぜかギュッと私に顔をうずめてきたっけ。

そうそう!
どうもナギちゃんは目玉のおもちゃをふわふわさせるのが特技らしく
この写真でも浮かんでいるように見えるけど
ふと見ると、結構ふわふわさせていて
ああ!そうそう!!盆踊りのとき
なんか夢みたいな出来事だったけど
いっぱいの目玉が、ふわふわぷかぷか!!
ついでにネコマコトもふわふわしてたような・・・

しっかりもののお兄ちゃん、ミツル君は
そんなナギちゃんにハラハラし通し・・・・・・
頑張って働いているのに注目されるのは
やっぱり、ふわふわしてる上に目玉をふわふわさせてる弟で・・・・・

私も、頭がよくて足が早くて可愛くて、何度も芸能界に誘われ
今は姪っ子が芸能界に所属してる妹といつも比べられてて
いつでも注目されるのは妹だったから
ミツル君の気持ちは嫌というほどわかった。
辛いよね。そんなのってないよね・・・・・・
そう思ったから・・・・・・・

王様の左隣に座っているのは   
バイクショップの店長をしているというコトリさん、
真っ赤なDUCATI 696に
千絵さんの隣に座っている赤いリボンのダンゴさんを乗せて
タンデムツーリングでやってきたという猛者!!
とにかく、かっこいい!!!
色々訳ありらしいけど強く逞しく生きているコトリさん・・・
コトリさんと正反対のようだけど
だからこそ、きっと気の合うダンゴさんコンビは本当に素敵だ。
 
写真前列、ど真ん中の堂々とした男性は
方向音痴の私には、どこにあるのかちんぷんかんぷんだけど
グランドロン王国という国の
なんと!王様だという
レオポルド II・フォン・グラウリンゲン(ディラン)さんと
お隣は王様の一の家来でもある伯爵の称号をお持ちの
マクシミリアンIII・フォン・フルーヴルーウー(マックス)さん
お二人はなぜかアイヌの民族衣装カパラミプを召してらして面白かった。
なぜか日本語はお二方とも
生まれも育ちも日本です!って言いそうな程ご堪能でびっくりしたけど
なんか、日本酒?の、白鳥の湖の王子みたいな名前の
なんたらいう銘柄を飲むと
しゃべれるようになるという・・・・・マジか??
私も飲んでみたい!!!

この王様に宮廷の台所にリクルートされちゃったけど
どうもトイレもないくらいクラシカルな御国で
王国内にはシルヴァとかいう大きな森もあるそうで
森にもちょっと興味あったけど
(美味しいキノコとか木の実もあるんだろうなあ~と・・・)
絶対道に迷うだろうし、
迷ったら、そんな深い森じゃトロールでも出てきそうだし
まあ、旦那を置いてくるわけにも行かないし。と
丁重に居断りさせていただいたけど・・・・・
でも、やっぱりちょっと行きたかったな~~・・・・・・
それにしても王様の金ぴか浴衣のマツケンサンバには
大笑いだったよ!!!

でもってね~~!王様ってば
前述の正志さんの千絵さんへのプロポーズと
その成就に大喜びで
Kawasaki ER-6fを正志さんへのお祝いとして
バイクショップ店長のコトリさんに発注!
彼らは他にも参加者と同じだけの馬を買い
参加者たちと同じ名前をつけて牧場で預かってもらうように言い

そして・・・王様も伯爵も
花火大会の最中に、いつの間にかいなくなってしまった。
いつかまた会えるといいけど・・・・・

前列、一番右端、家の犬たちと一緒に写ってくれているのが綾乃さん。 
綾乃さんはニューヨーク在住の大学生で
フォトジャーナリストの卵さんだという。
とても華奢で可愛らしい女性なのに、とても骨太な写真を撮るそうだ。
私も写真を撮るのは好きだけど
なにしろ方向音痴にも負けないくらい機械音痴でもあるので
絶対にカメラを使いこなしていないなあ・・・
だから・・・そういう人を、それはもう!尊敬している!!!

そう、これだけの濃いキャラクターが集まれば
何にも起こらない訳はない。
そーりゃあ、もう!!色々あった!!!
だけど、楽しい時間はあっという間に過ぎて行き・・・・・・

とうとう最終日・・・

あることをしようと歩いていたら、ちょうど双子とばったり出会った。
ちょうどいい!!!

「ねえ、これさ。
実は来るときに道に迷って。
そのときにコロボックルのイソポからもらったどんぐりなんだけど。」
双子にどんぐりを見せると
「え?!かじぺたさんもコロボックルを見たんですか?!」
目を輝かせてナギちゃんが言う・・・
ミツル君は黙っていた。

「ああ、姿はね・・・
見せてくれなかったのか、私が見えない人になっちゃった所為なのか
分からないけど声で道案内してくれたんだ。
名前を訊いたら、教えてくれたんだ。イソポって。
アイヌ語でうさぎだね。
って、君たちも見たの??」
「ああ、ナギは見たって言うんです。
ぼくは見られなかったけど・・・・・」ミツル君がポツリとつぶやいた。

「そっか。
でも、いつかきっとミツル君にも見えるよ!!!
私が保証する!!!」

「まあ!私も見られなかったんだけどさーー!!」
笑いながらミツル君の顔をみながら言った。
可愛らしい双子の弟に翻弄されてるミツル君がかわいそうに思えて、
そう言うしかなかったんだけれど・・・・・・

「だからさ!このどんぐりをここに埋めようかと思って。
さっき、長一郎さんと奏重さんに了解を得てきたからさ。」
そう、私が言うと
ミツル君が黙って土を掘ってくれた。
本当に気のつくいい子だ。
ミツル君が穴を掘っていたら真君と茶トラネコのマコトが通りかかった。
まずマコトが「にゃん!」と駆け寄ってきたので
それを追いかけて真君が私たちのところにやってきて
「何してるんですか?」と訊いてきた。

「ここにね、どんぐりを埋めようと思って。
あ、大丈夫!ちゃんと了解は取ってるからね!!
一緒に埋めようよ!!」

「あ、そうなんですね。手伝います。」

ナギ君とミツル君、真くんとマコトと私で
どんぐりを埋めた。
最後に、どんぐりを埋めたいと言ったら
奏重さんが渡してくださった木札にネコのマコトが
ぺたんと肉球はんこを捺してくれた。
なんとなく、肉球はんこは『どんぐり』って読めるような気がした。

どんぐりを埋めた手前に木札を挿して・・・

「これさ、ミズナラのどんぐりだと思うんだ。
きっと大きな木になるよ!!!
大きな木になって、どんぐりがたくさん生ったら
きっとまた、ここでみんなで集まろうよね!!!
そのときはイソポも来てくれるかもしれないよ!!」
最後のところはミツル君のほうを見て言ったけど
真君が、ちょっと驚いたような顔をしたような気がした。

彼も、イソポを見たのかな・・・・ひょっとして。

いよいよ参加者たちが帰るという前に真君に頼みごとをした。
生まれたままの姿を見せた、見ちゃった間柄の頼みごと。
(たぶん)コロボックルを見た仲間同士の頼みごと。

「こっそりミツル君を呼んできてもらえないかな?」
真君は、すぐに笑顔で頷いて
「いいですよ!」と白い歯を見せてくれた。
彼も、何かが吹っ切れたようだ・・・・・

ナギ君が他の参加者たちと挨拶をしたり
一緒に写真を撮ったりしてる間にミツル君が来てくれた。
そして、ご飯のことや、弟のことでお礼を言ってくれた。

あんなに翻弄されてへとへとになっても
弟を護っている彼が愛おしかった・・・・・

『頑張っているのは君だよ。』

私は、彼をギュッと抱きしめた。
「君は、すごくいいお兄ちゃんよ。ナギ君は、ミツル君の事が大好き。
でも頑張り過ぎないでね。あなたたちは双子なんだから。
時にはナギ君に甘えるくらいでいいの」
そして、今度はミツル君の顔を見て笑いかけながら言った。
「って、私がお母さんなら、そう言うなって思って」

多くは語らなかったけど
たぶん、彼らのお母さんはもう居なくて
この世に二人っきりの孤独な兄弟なんだろう・・・・・

別れ際、車の中から
ミツル君が笑顔で手を振ってくれた・・・
ナギちゃんも笑顔だった。
目玉くんもふわふわしながら笑ってるようだった。
参加者に1世とか2世とか3世とか
そういうのが家のエドさんのみならずたくさん集っていたので
ナギ君が目玉1世という名前をつけてあげたそうだ。

二人とも!!目玉1世も!また逢おうね!!!

泣きそうだったけど
精一杯の笑顔で思い切り手を振った。

車は楽しかった時間の余韻を残して走り去っていった・・・・・


参加者の皆さんが帰っていき
静寂の戻った・・・馬のいななき声と牧場の犬の声
そして風の音の
おそらくは、いつもの相川厩舎を私も後にした・・・
駅まで送ってもらうとき
離れていく相川厩舎を振り返り見たら
この暑いのに
真っ黒な服を着た女性が陽炎の中に見えた。
気の所為だったかもしれないけど・・・

でも、私はあの黒衣の女性をミズナラの精だと思った。
ミズナラのどんぐりは真っ黒だもの。

遠ざかっていく景色に涙があふれて
たまらなくなる・・・

どこからか

早く大きくなって
早くいっぱいのどんぐりを生らすから
早くみんなで帰っておいで・・・
イソポと一緒に待っているよ・・・・・・・
そう聞こえたような気がした。

《おしまい》

大海さん(^0^*)\
このたびは色々と本当にありがとうございました!!!
参加させていただき、楽しくて嬉しかったです!!!
ちなみに・・・お土産はどんぐりでした!!(笑)

大海さん!limeさん!参加者のみなさま~~~!!!!!!
本当に本当にありがとうございました~~~m(≧∀≦)m



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『雨より飴の方が・・・』によせて・・・【青い飴ちゃん】

※素晴らしいサスペンス小説と素敵なイラスト
そして、時々マンガをも描かれる才能の塊
limeさんの小説ブログ「DOOR」から
雨なら飴の方が・・・
のイラストをお持ち帰りして、また書いちゃいました(^0^;)\
すみません~~~(^0^;;)
方言がテケトーだったり
お話のつじつまが合わなかったりするのは
ファンタジーってことで勘弁してくださいまっし~!!!
limeさーーーーん!!
いつもながら、ごめんなさい~m(≧Д≦)m
ゆるしてちょんまげーーー!!!


【青い飴ちゃん】

「飴ちゃん、あげよか~~」
おばあちゃんは、子供を見ると
誰彼構わず飴を渡そうとする。
中には喜んで受け取ってくれる子も居ない訳では無いけれど
大概は・・・
こういうご時世だもの

警戒して受け取ってくれない子もいる。
「あ、そういうものは与えないようにしてますので!」
手を出そうとする子の間に入る様にして
親が断りを入れてくる場合もある。

寂しい世の中になったね・・・・・

あたしが人間界に居た頃は
みんなが喜んでおばあちゃんの飴を受け取ってくれていた。
「ありがとう!おばちゃん!!」
子供たちの笑顔に心底嬉しそうにしていたおばあちゃん。
あたしは、少し嫉妬もしていたんだ。
そんな、おばあちゃんに・・・・・・

おばあちゃんたら、他の子達にも飴をあんなふうにあげちゃって。
あたしがふくれっ面してたら
おばあちゃん
「ああ、ごめんなあ~~
おばあちゃん、子供が好きでなあ~~
ついつい。
ほおら!あんたには特別や。
1個しか入って無い青い飴あげよ!!」

おばあちゃんが、あたしの口の中にほりこんだ
青い飴は特別に美味しくて
あたしのふくれっつらも、
すぐに
嬉しい飴ちゃんに膨らんだほっぺたになったっけ。


あたしが、この世での勤めを終えた時・・・・・
おばあちゃんは大泣きしてくれたね。

泣きながら
「かんにんな~・・・かんにんな~・・・・・
あんたには、これからも
ずっとずっと飴ちゃんあげられるおもてたさかい・・・」
あたしの棺の中に沢山の色とりどりの飴を入れてくれた。

「ごめんね。おばあちゃん・・・」

あたしが居なくなってから
おばあちゃんは、子供に飴ちゃんを配らなくなった。
寂しかったろうね、悲しかったろうね。
ほんとうにごめんね。

あたしも悲しかった。
悲しくて哀しくて心の中が水浸しになるくらい
雨が降るように泣いた。
え?体が無いのに泣いたの?って??
うん、そう
泣いたよ。

そして

気付いたら、おばあちゃんの飴ちゃんの中に居たの。
きっと、おばあちゃんも誰も
あたしの存在には気付いて居ない。
でも、おばあちゃんは子供に飴ちゃんを配るようになった。

いつまでも泣いて悲しんでたらあの子も辛かろう・・・
って・・・・・・

だから、あたしは今はこっそり
おばあちゃんのお手伝いしてる。
「どれをあげよかな??」
「これが良いよ、おばあちゃん。
その子、きっとみどりの飴が好きだよ。」
そっと、おばあちゃんの指先におすすめの飴を手渡すんだ。

「ありがとう!!おばちゃん!!!」
limeさんの飴少女
「受け取ってくれて良かったね!!
おばあちゃん。」
おばあちゃんの笑顔を見るのが好きだ。

「あかりちゃん。
雨あがったよ。青いお空みたいな飴
あんたにもあげよなあ~~」

青い飴はあたしだけの特別な飴。
おばあちゃんとあたしは
ふたりともほっぺた膨らませて飴ちゃん舐めながら
空を見上げた。


《了》

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limeさん家の長谷川さん?????

えーーと(^0^;)\
みなさま、おはこんばんちわ!!!
数十年ぶり(笑)に年賀状以外の絵を
描いてみますた(^0^;;)\

みなさんみたいにペンタブとか持ってないし
そもそも、たぶんあっても使いこなせないし(゜∀゜;;;)\

ってことで、恥ずかしながら
紙に描いて・・・・・・
旦那にスキャナーで取り込んでもらった
絵でございまつ(゜∀゜;;;;)\

元々上手くなかったのに
描かなかったら、尚更ヘタクソに拍車がかかってしまい
もう、マジお恥ずかしい限りなんでつけど・・・・

しかも・・・・・・・
ああ・・・・・・・・・
申し訳ないっっ!!!limeさん!!!!!!

そう・・・・・・
描いたのは
主人公をひどい目に遭わせることに定評のある(爆)
だけども、
やっぱり優しく救いを用意して下さる
サスペンスの奇才!!!
小説ブログ「DOOR」
のlimeさん家の
RIKUシリーズの
主要人物のお一人
元柔道部主将!!!
今は美術誌の敏腕編集長
長谷川さん!!!
や~~~~・・・・・・
もう・・・・・・・・・・・・
マジで、すんませんm(TДT;;)m
こんな絵しか描けませんでごわした~~

まあ・・・・・・
たぶんお分かり頂けるかと思いまつが・・・
柔道着姿と
長谷川さん
商店街の福引でティッシュ以外を当ててしまった
剛力な、お姿でございまつ(゜∀゜;;;;;;)\
長谷川さん

あ~~~~~ん(≧Д⊂。・゜・。
limeさーーーーーん!!!!!!
ごめんねええええええええ!!!!!
こんなんしか描けなくてぇ~~~!!!!!!

イメージ、壊れなきゃいいけど・・・・・・
ううううううううう・・・・・・

ごめんなさい!
ごめんなさい!
ごめんなさい!!!!!
許してーーーーーー!!!!!
許してたもれえええええ!!!!!!!

お詫びに・・・犬の動画付けておきまつ・・・
ううううううう
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